上小原中学校

上小原中学校

2018年12月4日火曜日

人権学習講話(12月4日)


今日も蒸し暑い、なんとも不快な気候です。
今日も、校舎の廊下はべちょべちょです。

そんな中、上小原中学校にお客様が。

人権学習講話(5,6校時)の講師として、上野正子さんにお越し頂きました。

御年91歳。

足下の悪い中、「上小原中学校なら」と講師を引き受けてくださったのです。

筆者は上野さんのお話を聴くのは初めてでしたが、とてもハキハキとした流暢な語り口で、聞きやすかった印象です。




ステージには、上野さんのお話をもとに作成された紙芝居がスライドで映し出され、さらに内容を理解しやすくしていました。

当時の状況でひどい差別を受けた事例(タクシー乗車拒否や出されたコップを触らせない等)や、療養所内での生活の様子など、驚くことも多かったのですが、

印象的だったのは、正子さんの13歳の頃は、今の中学生と変わらない、どこにでもいる普通の中学生だったということでした。

教師になる夢を持っていたこと、(療養所に入る前)親元を離れて暮らしていたが、両親に会えることや家に帰っておいしいものが食べられることが何より楽しみだったこと、療養所に連れていかれる時に「寒い」とわがままを言って、父親にオーバーコートを買ってもらったり、生まれて初めて食べたカレーライスが苦くて辛くて全然おいしいと感じず「お金持ちはこんなもの食べているんだ」と思ったりしたことが、何となく飾らない、素の中学生という感じがしました。

そんな少女に降りかかった悲劇たるや・・・。

想像を絶する苦労もあったと思いますが、講話の最後は歌や詩の朗読をご披露くださいました。

上野さんの著書もありますし、最近では「あん」という、先日亡くなられた樹木希林さん主演の映画も公開されました。

生徒もこのような作品に興味を示してもらえたらなと思います。